当然ながら一番のこだわりはスープだ。
まずは動物系スープ。一般的にラーメンは、骨などの食べないもので美味しいスープを作っていく。しかし、ひと口めで舌に直接旨みを感じるスープが作りたかった店主・小向は、骨ではなく肉を大量に使った。「それは、自分がラーメンの素人だったから出来た選択かもしれない」と言う。
その選択は原価率が跳ね上がってしまうが妥協はせず、肉屋さんと協力してできるだけ道産地鶏の挽肉と、一番ダシが出るもも肉の挽肉を大量に使っている。豚肉は道産は少ないので本州の豚肉を。国産にこだわり、味のいい挽肉をたくさん入れて骨を少なめにしている。
骨をたくさん入れると、脂がどんどん出てくるのでこってり気味になり、舌に旨みを直接感じるスピードが遅くなってしまうのだ。一方、肉をたくさん使うと、ひと口めで旨いと感じるスピードが速くなる。人間が感じる味覚にこだわって、肉の割合を増やしているのだ。