麺は「さがみ屋製麺」のちぢれ麺。道産小麦が約2割で、残りの8割は季節によって違う。道産小麦だけという選択も研究したが、値段だけ高くて食感がぼそぼそした感じになってしまい、正直、國光のスープには合わない。それよりもオーストラリアとか外国産の小麦のいいところを混ぜながら、道産の小麦を少し足して香りを出してやると、とてもよい麺になる。産地を一ヶ所に絞ると、どうしても偏った麺になってしまうのだが、季節によって小麦の産地を変えながら混ぜることによって食感がよくなり、通年して安定した麺が出来上がるのだ。
スタンダードな札幌ラーメンの中太ちぢれ麺なのだが、着色料を一切入れていないので黄色味がかった感じはなく、自然なクリーム色をしている。製造から約一週間寝かすことで、少し麺が締まり伸びにくくなる。食感はちょっとプリンとした感じ。熟成させることでグルテンが旨み成分に分解され、麺の味がしっかり、そして奥深くなる。この1種類の麺だけを、絶妙なタイミングでお客様に提供する。それが國光流だ。